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やがて知となりニコとなる

自分が観た、聴いた、読んだ、について思うこと

蛍の森

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ちょうど一年前、石井光太さんが書いた『レンタルチャイルド』っていうノンフィクションが良くて、HPをチェックしてたら、この『蛍の森』が紹介されていたので、いつもながら図書館で借りて読みました。多分予約してから一ヶ月ぐらいは待ったかな。

 プロローグを読んで「あれ?」と思って。なんかノンフィクションっぽくない。物語みたい、と思ったらこの作品はノンフィクションではなくフィクション。小説やったの。

 でも、読み終わった今、これはフィクションを用いた、かなりリアルなノンフィクションというか、殆どが事実やと思います。

 恥ずかしながら自分はハンセン病について本当に無知で、『ハンセン病=癩病』っていうのも知らなかったし、プロローグで『カッタイ』(差別用語やから削除されるかな)って言う言葉が出てきたんやけど、初めて聞く言葉で、普通に検索しました。

 内容はとてもキツイです。読んでて何回も「うわぁ・・・」って小さい声が漏れました。

 でも、この本は一人でも多くの人に読んでほしいです。いつもの「良かったら読んでみてね」じゃなくて「ぜひ読んで欲しい」です。内容もさることながら、ここまでの作品を描き上げるにあたり、この人はすごい労力を費やしたと思うねん。

でも、そのすごい労力を費やしてでも伝えるべき内容だと自分は思いました。

 もっかい言います。一人でも多くの人に読んで欲しい。以上。

 

クローバーレイン

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『クローバーレイン』初めて読む作家さんの作品です。

 これは確かNEVERまとめ(最近の情報はほとんどまとめから仕入れているww)で、「編集部を舞台にした小説」っていうので紹介されてたと思う。

 こうして外から情報入れてかないと、好きな作家さんしか読まないから広がらないのよね。

 内容をざっくりいうと、若手編集者が偶然に「これ!」という原稿に出会う。とにかくそれを本にしたい一新で、あれやこれやを乗り越えていく、って言うお話。

 帯に「文芸編集者=小説のためにはなんでもする人」って書いてあるぐらいやから、「どんなことするんや?!」ってワクワクしながら読んだけど、思ったほどではなく、多少の困難はあるものの、結局・・・と言った感じです。なんか、これも若干コバルト文庫的な感じを受けました。

 ド素人の自分でもこんな感じやから、実際編集の現場で働いてる人が読んだら「けっ」って思うんちゃうかなー(笑)

 本にする過程と並行して、主人公が編集を目指したバックグラウンドとちょっとした恋愛の要素が入ってるんやけど、余計というか、「なんでこれ入れたん?」って思ってしまった。

 あ、でも面白くないわけじゃないねんで。

 特に編集業界の部分、例えば本を作る過程とか、作家さんとの付き合い、他社編集者同士とのやりとりなんかは読んでて興味深かったし、登場人物同士の会話の中に、実際自分が読んだことのある本の名前が出てきた時は「あー、あれな」って勝手に会話に参加してる気分にもなれたし(笑)

 というわけで、本好きな人限定でオススメします。さいなら(´・ω・`

家族という病巣

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数冊に一回、と言うか一冊か。はできるだけ物語以外の本を読むようにしていて。

 

 これは、こないだ読んだ尼崎事件の本を書いたジャーナリスト、豊田正義さんの『家族という病巣』

 内容は、幼児虐待・近親相姦・ドメスティックバイオレンス・高齢者虐待等、家庭内で起きた事件について、各章、実際起きた事件をなぞりながら、どうしてそんなことが起きたのかとか、なぜ警察は防げなかったのかとか、なぜ逃げなかったのか等、詳細に記述されています。

 軽い気持ちで読み始めたけど、この人の暴力描写はなかなかリアル(てか、事実を忠実に伝えてるだけか)で、どの章を読んでも、読んでるだけで、身体が萎縮するような感覚がありました。特にドメスティックバイオレンスの章では、「大人の男がここまでの暴力を女性に振るうのか」と。

 普段の何気ない会話の中で「彼氏に叩かれてん」「なにそれ、DV男やん」とか言ってたけど、そんな生易しいもんじゃない。ちょっと叩かれたぐらいでそんなこと軽々しく言ったらあかんと思った。

 世間では「家族」って幸せの象徴みたいなところがあるやん。車のCMやら家のCMやらふりかけのCMとかさ。

 でも、家族であるゆえに逃げ場がなかったり、人に言えなかったり、逆に人に理解してもらえなかったりと、いろんな弊害がある。
中でも一番酷い弊害が、警察や行政が介入出来ない、介入しない事。これが最大の問題。

 今国会では、連日ナントカ学園の問題が話し合われてるけど、そんな事よりこういう被害にあっている人達を救うための法律を一刻も早く整備するべき。
こうしてる間にもパートナーや両親に酷いことされてる人いっぱいいるのに(`;ω;´)

真夜中のマーチ

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久しぶりの奥田英朗作品、『真夜中のマーチ』

 自分の中で「奥田英朗✕長編=疾走感」っていう勝手な公式があるんやけど、今回も期待を裏切らない、というか上回る疾走感と、爽快なエンディング。あっという間に読み終わりました。

 そして、読み終わった瞬間思わず「これ最高やん」って言葉が漏れた(笑)

 読んでる間はもちろん文章入ってくるんやけど、頭の中は完全に映像化されてて、読み終わった後は映画を観終わった感じに近かったです。

というわけで、

ヨコチン→大泉洋
ミタゾウ→高良健吾
クロチェ→菜々緒
フルサワ→遠藤憲一

で映画化熱望。ドラマはあかん。

やっぱりこの人の作品は面白い。オススメします!

 

BACK TO THE FUTURE

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今から何年前に観たやろう。

この度、立川シネマ・ツーで1週間の限定上映。さらに上映も一日一回限定。しかもあの6千万円かけたというスピーカーを用いての極上爆音上映。

これは観たい。観るしかない。

上映日の4日前から座席予約ができるんやけど、4日前のお昼頃、映画館のサイトを覗いたら、既に3分の2が埋まってて、慌てて予約。本日はもちろん満席。

一回観たから内容は解ってるけど、やっぱり面白い。
逆に忘れてる部分が多くて、余計に面白かったかも。

最後の時計台のシーンはほんまにハラハラしたし、過去のドクと別れる時はちょっとうるうるしてしまった(´;ω;`)

エンドロールが終わると会場から拍手が沸き起こりました。

いやー面白かった。もう一度スクリーンで観られてよかったな

女の子は、明日も。

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またまた飛鳥井千砂作品。アシンメトリーと一緒に借りた1冊。ハマってる(笑)

 今回は女の子4人が主役。
 千葉で同じ高校だった4人がそれぞれの事情で東京に来て、一生懸命生きている姿を書いてます。

 本人は望まずとも、不倫略奪愛の末結婚した満里子。

 「女らしさ」を忌み嫌うように、編集部でバリバリ働くキャリアウーマンの悠希。

 不妊治療を始めたものの、なかなか一歩先に進めない仁美。

 たまたま自分の好きな事を仕事にしているだけで、何の悩みもないと周りに思われてしまう理央。

 33歳。もう女の子でもないけど、まだ大人になりきれてない4人が(自分もやけどww)、泣いたり笑ったり、強がってみたり、時には妬んだりと、女の子なら共感せずにはいられない、リアルな感情がとても丁寧に描かれています。

 読み終わった後は4つの人生の一部を生きた気になった(笑)
もう文庫にもなっているので、良かったら読んでみて下さい。

女子にはオススメの作品です。

この人の本まだ有るねん。さて、次はどれ読もかなー📚

軽薄

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金原ひとみを読むのは「MOTHER」以来数年ぶり。
この物語の主人公も9歳の子供をもつ母親のお話。
可愛い子供にスタイリストというやりがいのある仕事。素敵な旦那、裕福な家庭を持ちながらも
歳の離れた甥と関係を持ってしまうという、羨ましすぎる女性のお話です。
主人公30歳、甥19歳。もちろん主人公は『美しい年上の女性』設定です。
主人公の背景や甥の背景にもいろいろあるんやけど、読んでて「何が不満なん?」とか「何がほしいの?てかどうしたい?」とツッコミを入れる場面が多々ありました。多分羨ましすぎたんやと思う(笑)
 
相手が甥やから、甥の親は主人公の兄妹なわけで、そのあたりも物語を創る上では重要になったかと思います。
これを読んでまた「結婚」というものがよく解らなくなりました。
結婚したい人にはオススメしません。
以上。